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旧街道歩き閑話 1. 十九夜信仰と健康について [旧街道を歩く]

旧街道歩き閑話 1. 十九夜信仰と健康について
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金森 達 画

 私は、12年前から旧東海道五十三次を皮切りに旧街道歩きを始めた。一度に通して500kmを歩くことは無理なので、何度も歩きつないで完歩するという歩き方だ。その後、「旧中山道六十九次」、「青梅街道」、「日光街道」から繋いで松尾芭蕉「奥の細道」、今は「甲州街道」を歩き、韮崎まで歩き繋いでいる。その経験から、旧街道を歩くことで気付いたことを書き連ねてみたい。

 旧街道を歩いていて、十九夜供養塔や二十三夜供養塔に出会うことが珍しくなかった。十九夜供養塔は、関東地区で3,000基以上建立されているという。(石田年子氏の2011年の集計)特に栃木県が圧倒的に多く、次いで茨城県、福島県、千葉県と続く。旧暦19日の夜、女性が寺や当番の家に集まって、講を開き如意輪観音の前で経文や和讃を唱える行事を「十九夜講」と呼び、祈願の信仰対象の成就の証として建立されたのが十九夜塔である。ある研究によると十九夜の由来は、女の厄払いと安産(難産除け)祈願だったという。若い女性の厄年が十九歳だからとの説もある。(かつしか歴史と民話の会資料)

 江戸時代の農家の女性は、厄除けや安産祈願のほかに日常の重労働と舅や姑のいびりに悩まされ、仏への祈りに助けを求めていたと考えるのは極自然だろう。日ごろの鬱憤を女性たちにとっては、気兼ねなく話せる貴重な時間だったに違いない。つらい労働のこと、理想的にはならない子育てのこと、舅や姑とのいさかいのこと、理解してくれない夫のこと、妊娠や出産の不安、貧しさからの不健康な食事からくる病気の数々・・・弱い女性たちにとって恐れや心配の種は尽きない。十九夜講が集まる女性たちの互いのコミニュケーションの場となり、ストレス解消や心身の癒しに良い影響を与えたであろうことは容易に見て取れる。

 信仰と健康のかかわりについての研究は、昔からあったと思われるが、アメリカ・ペンシルベニア大学のアンドリュー・ニューバーグ博士の研究では、100人以上の人々が様々な方法の瞑想や祈りを行う中で、脳をスキャンして調べてみると前頭葉が主体となって活動していて、祈りや瞑想、経文を唱え続けていると前頭葉の活動が次第に静かになり、長く続けていると前頭葉が分厚くなっていることが解ったという。医学的に何らかの健康への影響があるとうかがわせる話である。

 私が旧道を歩きながら特に気付いたのは、信仰活動を続けることで肉体的・物理的な影響が見られるのではないかということだ。経文を唱える時に両手を合わせ、人により肘を両脇につけて、長い時間祈り続けたであろう。精神的な信仰とあいまって、身体的なこうした体を密着させることにより、身体内の熱交流を著しく促す結果となり、気がつくと体が温かくなる、気持ちが高揚することが自覚できたであろう。神仏に念じることで体が熱くなるという自覚が、更なる信仰や日々の生活へ意欲的になる向上的な循環があるのではないかと思う。

エッセイ「温泉夜話」 http://www.a-spa.co.jp/yawa/index.htm

温泉巡浴紀行http://www.a-spa.co.jp/junyoku/index.html

旧街道をあるく旅 http://aaspa.web.fc2.com/index-tabi.html
温泉グッズ 譲ります、譲ってください。http://www.a-spa.co.jp/mania/index.html



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