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第34回 奥の細道を歩く 羽黒山~月山、湯殿山 2008年7月24~26日 [奥の細道を歩く]

第34回 奥の細道を歩く 羽黒山~月山、湯殿山 2008年7月24~26日
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九合目 仏生池小屋の夕食

 2008年7月24日、午後から上越新幹線、特急いなほを乗り継いで、鶴岡に着いた。奥の細道の最大の難所である羽黒山頂(標高414m)から月山(標高1979m)、湯殿山を歩く行程に挑戦した。月山の山開きが7月1日からというので、これまで歩けなかった区間だ。
鶴岡駅に近い「家庭料理で・・・」の文句に魅せられ「いさみや旅館」に宿泊。夕食が凄かった。夕食付き5,500円(税込)でこの料理とは、驚き!翌朝、朝食・昼食がないと困ると気がつき、5時に旅館をでて、食べ物屋さんを探す。ようやく、仕出し弁当屋「おま~ん」の戸が開いていたので、「鳥飯」「おにぎり」を作っていただいた。よし、これで万端、と思いきや、駅に行くと駅構内のコンビ二が5時45分から開業しているではないか。

小雨の中、羽黒山頂に6時50分到着。旧道を下って吹越神社をえて荒沢寺に出る。
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羽黒山頂からの古道
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荒沢寺 ここからも古道が続く

古道は雨上がりで、運動靴はすでにずぶずぶ。奥に回りこんで、さらに古道を歩く。どくだみの花が目立つ。「どくだみの 花可憐(はなかれん)月 山の古道」7時40分車道に出る。やすらぎの森公園入り口7時58分通過。8時38分に二合目。
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あじさいが目立ってきた。9時10分三合目。私が羽黒山頂行きに乗った路線バスが、その後月山八合目へ行き、帰りのバスに出会った。運転手に挨拶で手を振る。羽黒山頂のトイレで「ここから月山へ歩くんです」というと「ここから歩く人はいない!」と驚いていた運転手だ。ここでずぶぬれの靴の中に新聞紙を敷く。9時32分、四合目の強清水。10時07分、五合目の狩篭(かりごめ)で霧に包まれる。10時30分、六合目の平清水。霧が晴れ、トンボが乱舞。右手に山道らしき道、入ると避難小屋跡、ここから旧山道を登ることにする。小さな渓流沿いの山道で、近年ほとんど歩いた跡がない様子。倒木が道をふさいでいたり、
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荒れ果てた登山道に倒木が・・・

枝が左右に伸びていたり、背の高い雑草が群生し、道に迷いそうになったり、藪こきの苦闘の連続。11時30分、曇り間の間に大岩に火山灰が被った見晴らしの良いところで、昼食のおにぎりを食べる。おにぎりはつぶれて芸術的に変形。
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そこからすぐに七合目の標識があり、深い藪こきが終わったら、突然視界が広がり、雪渓と水芭蕉の群落が眼前に現れた。
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雪渓と水芭蕉の群落

「凄い!」ここは私しか知らないところだと思うと・・・感動!「藪こいて 雪に水芭蕉 月の山」
12時に一旦車道に出て、8分で再び山道へ。沢には10センチほどのいもりかヤモリが生息。今度はニッコウキスゲの群落が続く。
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山道脇にも咲き乱れ、手でよけて歩くようだ。「山道の キスゲ紅付く 月の山」12時27分、八合目の御田原神社参拝、参篭所で400円のなめこ汁をいただく。腕・肘などに傷ができ、温泉水「神秘の水」を吹き付け治療する。

いよいよ高山の登りだ。12時45分に発つ。高山植物のハクサンフウロ、イワカガミなどが咲き乱れる。13時37分、雪渓に出会う。
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九合目の仏生池小屋

14時、九合目の仏生池小屋に着く。ここでは力餅(おしるこ)を食べる。「頂上小屋に泊りたいのだが、連絡をしたほうがいいかな?」小屋の若い男性に聞くと「大丈夫、連絡しなくとも泊れますよ」との声に出発。14時39分、小さな祠、来名戸神社を通過。雪渓の脇を通って15時30分、雲霧のなか月山頂上に着く。
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途中の高山植物

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雪渓の登山道

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頂上の月山神社

月山神社のお祓いを受けた(祈祷料500円)後、一旦出て右周りで裏の山頂に出る。下って、月山頂上小屋に宿泊を頼む。
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頂上小屋

若い男性が出てきて「予約無しは泊められません」という。「えっ そんな!どこでもいいですから、片隅においてください!」と頼んだが、九合目に戻りなさいという。仕方なく、月山神社に泣きを入れ、もう余力がないので、何とか取り次いでほしいと頼んだ。しばらく山頂小屋に電話をしていたがどうしてもだめだという。「それでは、神社に置いてほしい。おにぎりが一個あるので、食事はいらないので、部屋に置いてくれるだけでいい」それでもだめだった。怒りでいっぱいだった。山小屋は宿泊拒否はしないものだとなんとなく思っていただけにショックだ。お寺なら泊めてくれるのに・・・。神社はだめか。頂上近くの登りから左足のひざに違和感があったのが不安だったが、仕方がない。16時に戻る決断。小雨と強風にさらされながら、下山。登ってくる人たちが最後の踏ん張りを見せて、続々と登ってくる。途中転んで、右手親指の付け根を強打、みるみる紫色に変色してきた。温泉水「神秘の水」をスプレーする。不思議に九合目に着くまでに変色が消えてしまった。痛みもない。16時40分、無事到着する。

九合目の仏生池小屋の宿泊者は2名のみ、頂上小屋の満杯とは大変な違いだ。やはり、少しでも頂上に早く行きたいとの心理的欲望か。山小屋でお風呂に入れたのは意外だった。
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二階の部屋

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夕食は温かく美味しかった

山小屋の夕食も良かった。天ぷら、大椀のおでん、蕗の煮物、なめこと大根のオロシ、こごみ、オレンジにデザート、きのこ味噌汁にご飯。兵庫県から来たという男性と話をしながらの食事は楽しかった。部屋は2階で12畳ほどに2名の布団。畳は新しく、扇風機もある。20時には就寝。7月26日午前3時に自家発電の音が始まる。3時30分には登山客が休憩に立ち寄り、なめこ汁、味噌汁などを注文している。もう寝てはいられない。「雲海の朝 軽油の匂い 小屋の床」

4時20分、仏生池小屋を出る。
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雲があり、日の出は見られなかった

二度目の頂上挑戦だ。日の出の時間だが、雲に阻まれしばらく太陽が出ない。上るにつれてめがねが冷気で曇り、視界が妨げられる。キスゲ群落、木道、三度目の雪渓を踏み、頂上(標高1979m)には5時9分に着く。「イワカガミ 冷気で曇る 月の山」
5時15分 芭蕉記念の碑に出会う。雲海と雪渓が眺望。
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月山頂上からの下り・・・雲海が

下りにつれて左足膝に痛みが走る。これから3時間ほど持つのだろうかと不安を感じる。同ルートを行く人は皆無。6時10分、下りきって牛首で右折。金姥を右折した水場の金剛沢で朝食をとる。右側の上流は雪渓があり、じきに冷気がジワリと漂う。
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雪渓から、じわりと冷気が漂う

「雪渓の 冷気せまる 湯殿みち」この場所でお尻に敷いていた合羽を忘れてきた。左足はまっすぐに下ろす以外は痛みが出る。平らな道をまっすぐ歩く分には支障なし。標高1500mの湯殿山が見え、
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おむすび型の湯殿山

装束場から右折してからが、鎖場の難所だ。
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<<長い鎖場が続く

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最後の下り・・・湯殿山神社ののぼりが見える

標高差220mの急坂ではしごがかけられている。渓流沿いなので運動靴は滑りやすい。
7時57分、ついに湯殿山神社に到着。神社の人たちの勤務時間が始まったばかりで、本日の参拝客の一番乗りのようだ。泥だらけの靴と靴下を脱ぎ、お祓いを受ける(祈祷料500円)昨年、10月に添乗で来て以来の4度目の参拝となる。湯殿山神社は、昔から「語るなかれ」「聞くなかれ」と戒められた神域で、写真撮影は禁止。神域で知ったことはすべて外部に漏らしてはならないとされていた。社殿はなく、赤茶色の大岩から熱い湯が湧出していて、参拝後に大岩の周りを流れる湯に裸足で歩き、禊をするという趣向だ。湯は大岩の左側にある湯室から流れており、下から湯を引き湯しているようだった。芭蕉はここで「語られぬ 湯殿にぬらす 袂かな」の句を詠んでいる。私も駄作を一句「出羽の山 上り下りに 銭払い」「痛む足 熱さに耐える 湯殿かな」「四度目には 湯の元チェック 湯殿山」
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足湯に浸かり、疲れを癒す

芭蕉はここまで来て、同じルートを羽黒山まで戻った。1泊2日の山小屋とまりでも往復だった。驚異的な脚力だ。私はこれまでで、戻らない。私の特別ルール(往復同工程の場合、片道のみ歩く)で象潟から酒田までのルートに次ぐ4度目の適用とする。
神宮バスで10分の社務所まで下り、さらに特別にお願いして湯殿山ホテルまで貸切で送っていただいた。
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湯殿山ホテル正面

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ロビーとフロント

(500円)湯殿山ホテルは、昭和初期に営業を始めて以来、冷鉱泉を利用していた。湯殿温泉「薬師の湯」は、14.6度のナトリウム・カルシウム塩化物冷鉱泉で加温している。炭酸成分を含む薬効成分の多い温泉で、薄い茶褐色、油膜が浮き、湯の華が出て、いかにも効能が高そうだ。口に含んでみると塩辛く苦い味だ。慢性婦人病、冷え性、不妊症、疲労回復、病後の回復に効能が期待される。
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大浴場「薬師の湯」

ホテル湯殿山前バス停から、11時05分に鶴岡行きにバスに乗車。山形方面からの高速バスでほぼ満席。最前列の席に座り、隣席の年配の女性と話をしながら、鶴岡へ。新潟を経由し、東京へ戻った。これで「奥の細道」歩きは、日本橋・深川から鶴岡・大友まで繋がったことになる。最大の難所を乗り越えたが、大変な経験をさせていただいた回だった。


奥の細道を歩くhttp://www.a-spa.co.jp/tabi/nikko/

中国・杭州黄山登山と西湖散策  http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2007-12-01-1
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hide-m

takagakiさん kohtyanさん O-HASHIさん omusubiさん ご訪問とnice! をありがとうございます。

by hide-m (2008-08-06 08:00) 

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